言うまでもなく、コーヒーは農作物ですが、普段液体のコーヒーを飲んでいると忘れがちですよね。
コーヒーはアカネ科のコフィア属の植物です。
この2つ覚えてください!!「アラビカ」と「カネフォラ」
コーヒー豆は基本的に全生産量の60%を占めるアラビカ種と40%を占めるカネフォラ種(ロブスタ種)に分類されます。
栽培には下記の条件が最適と言われています。
アラビカ種 18℃~22℃ 年間降雨量1400~2000mm
カネフォラ種 22℃~28℃ 年間降雨量2000~2500mm
赤道を挟んで南北±25度の地域で栽培が盛んです。この地域をコーヒーベルトと呼びます。
お米もいろんな品種があるもんね
コーヒーの花は乾燥後の雨を合図に咲きます。
赤道から距離がある地域では雨季と乾季が存在するため、収穫の時期がある程度決まっています。
一方で赤道付近の地域では雨季と乾季がはっきり別れてないので、通年収穫されています。
大前提として、アラビカ種とカネフォラ種は風味の素となる成分の量や比率が違います。
そして、アラビカ種の同じ種類であっても精選方法(水洗式、非水洗式など)で風味は変化します。
結局のところ、どの国の豆も同じ成分が入っているんですが、その比率の変化によって風味が変わるのです。風味や品質を左右するため精選方法は近年コーヒー業界で注目を浴びています。
精選方法って重要だぁ
コーヒーの実のことをコーヒーチェリーといいます。ここから生豆(なままめ)を取り出します。
この生豆がコーヒー豆です。コーヒー豆を取り出す作業を「精選工程」と言います。
精選方式 | 最終乾燥状態 | 風味 | 採用している国・地域 |
非水洗式 (ナチュラル、乾燥式) | 果実 | 天日乾燥する過程で発酵が進む コク、甘みが強くなる。 全体的に柔らかな風味となる。 | ブラジル、エチオピア |
水洗式 (ウォッシュド) | パーチメント | 水に漬けるためスッキリとした クリーンな味わい。 全体的に酸味が引き立つ。 | ケニア、タンザニア カリブ海諸国 ブラジル以外の中南米 |
パルプドナチュラル (半水洗式、ハニープロセス) | ミュシーレージ +パーチメント | ミューシーレージを残すことで 甘みがある味わいとなる。 | コスタリカ、ブラジル |
スマトラ式 | 生豆 | 2度乾燥させる。独特の香りや風味、 なめらかな苦味と深いコク | スマトラ島、スラウェシ島 ※マンデリン、トラジャ |
その他、ワイン醸造の方法を参考にした科学を生かした方法というのもあります。
アナエロビックファーメンテーション(嫌気性発酵)
カーボニックマセレーション(炭酸ガス浸透法)
先日、コーヒー豆専門店で買った豆のパッケージに、珍しい精選方法が明記されてました!
主な銘柄のザックリとした特徴
産地や精選方法で味や風味は変わりますが、ザックリ下記の傾向があるようです。
地域 | 主な国 | 風味 |
南米系 | ブラジル | 甘みを伴った、柔らかな苦味と適度な酸味 |
アフリカ・アラビア系 | エチオピア(モカシダモ、モカハラー、モカジマ) イエメン(モカマタリ) | フルーティーな甘い香りと柔らかな酸味とコク 紅茶を思わせる味わい。 |
中南米系 | メキシコ、ガテマラ、ホンジュラス、エルサルバドル ペルー、ブラジル(水洗式) | 甘い香りとスッキリとしたとした酸味、爽やかな後味 |
コロンビア系 | コロンビア | 甘い香りとしっかりした酸味とコク、重厚な風味 |
カリブ系 | ジャマイカ、キューバ、ハイチ、ドミニカ | 香り、酸味、コクのバランスが取れた軽やかな風味 |
酸味が苦手な人は、コロンビアよりブラジルを好むみたい。
大まかに自分の好みと産地を結びつけておくと、注文時に大失敗しないですよ!
興味のある方には、こちらの”コーヒーを楽しむ教科書”がオススメです。
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こちらは、受験後に見つけた本ですが、カラーで読みやすいので、さらに知識を深めたい方にオススメです。
【おしまい】
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